『OneShot(ワンショット)』は、プレイヤー自身が物語に関わる、独特な仕掛けを持つアドベンチャーゲームです。
ドット絵の世界を舞台に、太陽を失った世界を旅する小さな主人公「ニコ」と共に進む物語は、静かでありながら強い印象を残します。
派手なアクションや複雑なシステムはありませんが、進めるほどに「自分がこの世界に関わっている」と感じさせる演出が魅力です。
本記事では、ネタバレなしで1周目終了時点の感想を中心に、ゲーム性の良かった点・気になった点をレビューします。
| タイトル | OneShot(ワンショット) |
| 開発元 | Future Cat LLC |
| ジャンル | アドベンチャー / カジュアル / インディー |
| 対応プラットフォーム | PC、Nintendo Switch、PS4、Xbox One |
| プレイ時間 | 約5時間(1周目) |
| 発売日 | 2016年(PC版) / 2022年(コンソール版「World Machine Edition」) |
| 価格 | Steam:¥998 PS4:¥1,650 Switch:¥1,650 Xbox one:¥1,750 |
OneShotは、Future Cat LLC制作のアドベンチャーゲーム。
主人公の「ニコ」という小さな子が、太陽を失った世界を旅する作品です。
見た目はクラシックなRPG風で、ドット絵や静かなBGMが印象的。しかし、プレイを進めるとこの世界には“ある仕掛け”があることに気づきます。
ゲームと現実の境界を曖昧にする演出は、まさにこの作品の核心。その仕掛けを知らずにプレイすることで、より強い没入感を得られます。

OneShotはパズルを解きながら物語を進めるタイプのゲームです。
難易度は高くなく、テキストをしっかり読めば解けるものが中心。ただし、一部の謎解きには「PCを使う」ような仕掛けがあり、ここが本作最大の特徴です。
まるで自分がゲームの外側からニコのいる世界を助けているような感覚になり、この体験は他のゲームではめったに味わえません。
また、ニコとの会話を通して「自分」が登場する構造も印象的。
プレイヤーはニコを助ける存在として物語に関わります。
一見シンプルなシナリオに見えて、進めるうちに不思議とゲームの世界に入り込んだような気分になります。

■よかった点
- 演出が唯一無二
ゲームがプレイヤーを意識させる演出がとにかく新鮮です。
主人公の「ニコ」の視点とプレイヤーである「私たち」の視点を意識させてくるシステムで 、最後まで自然に世界に入り込めます。 - キャラクターの魅力
主人公のニコが可愛いです。そして純粋さ、寂しさ、優しさを感じられるところも魅力的です。守ってあげたくなる感覚がずっと続き、エンディングでの余韻が長く残ります。 - 音楽と世界観の調和
このゲームは大きくわけて3つのステージがありますが、それぞれのステージの世界感にあう音楽は心が落ち着きます。
■ 気になった点
- 今やることを聞き返せない
今やることを教えてくれるCPUが、1回話すと2回目で違うセリフになるがあります。特に一度中断して再開した場合は何をするか忘れてしまって思い出せない、ということもあるかもしれません。 - 移動が不便
マップ間をすぐに移動できるファストトラベルはありますが、新しいマップに初めて着いたときにマップ名が出てこないため、マップ名称を覚えるタイミングがないため少しわかりにくいです。
■ まとめ:プレイヤーの“あなた”が鍵になる体験
『OneShot』は、ゲームという枠を超えて「プレイヤーとキャラクターの関係性」を描いた作品です。
物語の主人公はニコですが、プレイするプレイヤーもゲームをクリアするための重要な登場人物の一人で、実感できる内容になっています。
